福利厚生についてのQ&A

福利厚生に必要性はあるのですか?

福利厚生は社員のやる気を引き出すという点において必要性のあるものです


福利厚生に必要性はないのではないか、もしくは福利厚生という形で還元されるのであれば、その分を給料という形で還元してもらった方が良いのではないかと考える方も多いのではないでしょうか。

人によって物の価値観は異なるため断言はできませんが、概ね福利厚生は必要性の高いものが多いのも事実です。

例えば職場の環境を整えようとした場合、社員個人の力のみで設備投資をできるわけではありませんし、設備の充実という側面のみを見れば個々の分を大きく上回った金額のものを自由に利用できるようにするために必要性が露見していると言っても良いでしょう。

現金のみで支払うことも当然可能ではありますが、職場の設備の他にも休日などはお金に換算できない部分もあるため、福利厚生は非常に重要なのです。

これは休暇制度を見ても明らかで、例えば賃金は支払うから年末年始も休み無く働いてくれと言われたところで、おそらく休暇の方が欲しいという方も多いはずです。

労働力の対価は必ずしもお金に換算できるものではないというわけですね。

福利厚生には社員の士気、仕事への意欲を引き出すためにも必要となりますので、必要性はあると言えます。

安心して働くための制度が福利厚生です

福利厚生の定義は非常に曖昧で、勤め先の企業によってどこからが福利厚生に含まれるのかが異なることになります。
しかし、「従業員の利益と幸福を実現させ、安心して働くため」という目的は共通しているのが特徴です。

安心して働ける環境という問題に対する解決のアプローチの仕方は大きく分けて2通りで、賃金という形での解決法と、精神面での解決法があります。

前者は想像しやすいと思われますが、こちらは労働力に対して支払われる賃金の量を増やしていくことによって社員の生活の安定を図ることになり、各種保険などがこれに該当します。

対して精神面での解決法は非常に難しいアプローチ方法で、従業員の満足度、幸福度を高めて仕事への意欲も高めてもらうという意味での解決法となります。

具体的には休暇制度や育児支援制度、介護支援制度などが後者に当てはまることになります。

法定福利とは法律によって定められている福利厚生を指し、雇用保険や医療保険などの社会保険を指します。
これは最低限度の福利厚生であり、より良い職場環境にするためにはその他の福利厚生が必要で、そのため前記のような制度を取り入れる企業も増えてきたと言えるでしょう。

仕事と家庭の両立のためにも役立ちます


ライフスタイルは昨今の社会にて盛んに取り沙汰されている言葉で、人生をより幸福なものにするために必要な考え方です。

結婚をして子供をもうけて、仕事も育児も円満にしていくことこそ幸福なのではないかと考えられるのが一般的で、これを実現していくためには勤め先の企業の福利厚生制度が必要不可欠となるのは火を見るより明らかです。

そのため日本国内における福利厚生制度の多くはこのライフスタイルに対してアプローチをかけるものが多い特徴があり、近年では特に結婚から出産、育児にかけて必要となる休暇制度を整えられてきている傾向があります。

根本にある考え方としては、私生活に対して割く時間が多くなれば満足度につながり、また仕事への意欲も高まるためプラスの効果が期待できるというものですね。

休暇制度以外にも、勤務時間に自由を与える制度であるフレックスタイム制度なども整えられてきている傾向があり、仕事と家庭の両立のための福利厚生制度は今後も充実していくことが予想できます。

経営側から見ても福利厚生は必要なものです

会社を成り立たせているのは人、モノ、カネの3つで、どれが欠けても企業は成り立ちません。

この内最も運営が難しくなる要素が人材で、人の使い方を一歩誤ってしまうだけでも大きな問題となってしまいます。

良い人材へと育てていくためには、長期間にわたって同じ会社内で働いてもらい、スキルアップしていってもらう他ありませんが、これを実現するためには人材をある程度満足させてあげなければならず、また満足させ過ぎることも禁物であるため難しい問題たらしめているのです。

福利厚生の充実性はまさに人材の満足度にも直結する部分であり、そのため充実していなければやがて人材は他の会社へと移っていくことが予想され、それでは会社が育たなくなってしまいます。

会社を経営し続けて、継続的に利益を出していくためには良い人材を確保する必要があるため、福利厚生制度を充実させることによってある程度の満足度を実現しているのです。

(まとめ)福利厚生に必要性はあるのですか?

1.福利厚生は社員のやる気を引き出すという点において必要性のあるものです

福利厚生はお金に換算できない部分の報酬を支払うために必要です。

休暇制度や設備の充実性などを見れば明らかに必要性があると言え、また社員の士気を高めるためにも重要な存在です。

2.安心して働くための制度が福利厚生です

福利厚生の目的は安心して働ける環境にするという点にあります。

最低限度の保険などについては法律によって定められていますが、より安心して働ける環境にするために、様々な福利厚生制度が導入されています。

3.仕事と家庭の両立のためにも役立ちます

福利厚生は仕事とプライベートの両立をはかるために必要です。

どちらの時間も充実させてこそ幸福が実現されると一般的には考えられており、休暇や勤務時間について自由度が増してきている傾向にあります。

4.経営側から見ても福利厚生は必要なものです

福利厚生制度は会社を経営する側からしてみても必要です。

社員達のやる気を引き出すだけでなく、今後も同じ会社で働いてもらうためにも社員をある程度満足させる必要があります。