ユナイテッドアローズってどんな会社?
全国に展開してファッション業界でも一目置かれる存在にまで成長したユナイテッドアローズ。
ファッションにあまり詳しくない人でもその名前を耳にしたことのあるという方も多いのではないでしょうか。
ユナイテッドアローズは1992年に原宿へ出店したことを皮切りに出店を続け、2007年にはなんとJリーグ、横浜FCのユニフォームのデザインを手がけることに、2013年には店舗数も200店舗を超えるなど、知名度、品質共に一流の仲間入りを果たしました。
セレクトショップとしては唯一株式公開へと踏み切った企業で、東証一部にも上場を果たしています。
重松理さんは同じくセレクトショップ「ビームス」から独立した存在です。
ユナイテッドアローズは立ち上げた当初から「専門十貨店」という理念を持っており、広い店舗を持たないスタイルを取っています。
これは店内が広すぎると接客サービスや確保しなければならない商品の質が落ちてしまうことにつながるという理由からで、単にモノを売るだけでなく、販売を含む諸々のサービスを含めた包括的な充実性を提供するため、またユナイテッドアローズを楽しんでもらうために取られている経営理念と言えます。
かの武将毛利元就の「三本の矢」から社名が取られており、セレクトショップという枠組みを超えた独自のサービス路線が今日の人気につながっています。
ユナイテッドアローズの商品内容は、仕入れた商品とプライベートブランド(自社開発の商品)の商品という2種類の構成要素から成っています。
グループ全体では両者は半分ずつとなっていますが、ブランドによってはこの比率が異なります。
例えばクロムハーツの場合には仕入商品が100%となっていますが、オディトエオディオールの場合には仕入商品はわずか15%なのに対して自社開発商品については85%となっているなど、店舗やブランドによって揃えられている商品が異なるのも面白みの1つと言えるでしょう。
人気の火付け役となったのは、当初は35歳以上の方をターゲットとして立ち上げられた低価格帯のブランド「united arrows green label relaxing」は、予想に反して若い世代にも受け入れられるようになり、現在も多くのファンを魅了し続けています。
大人向けセレクトショップとしても人気は高く、他のブランドからファストファッションまで広々としたジャンルにて幅広い顧客層に支持されている、それがユナイテッドアローズなのです。
ユナイテッドアローズの福利厚生について
ユナイテッドアローズにて働いている販売員はほとんどが非正規雇用でしたが、方針の転換によって既存のパートやアルバイトさんは正社員へと登用されることになりました。
その背景にあったのは離職率という問題でした。
販売員にはどうしても若い女性が就くことが多く、そのため結婚を機に退社する、もしくは出産を機に退社するといったように子育てとの両立はできないと判断した上で人材が流出するようになっていたのです。
離職率の高さは販売サービスの質を下げてしまうことにもつながるため、ユナイテッドアローズは方針を転換して正社員へと登用、福利厚生についても充実化をはかることによって問題解決を目指すことになりました。
この大転換によって正社員の数は1.7倍に増加することになりました。
この方策によって従業員の仕事に対するモチベーションも改善され、顧客満足度にも良い影響を及ぼす結果となりました。
くるみんマークは厚生労働大臣によって認可される、子育てを支援する企業にのみ認められるマークで、ユナイテッドアローズは2014年にその取り組みが評価されることになりました。
子育てをしながらでも仕事をこなせるような諸制度を整えている他、社員の育休や産休に対する意識も改革がなされ、休暇を取得しやすい環境が整えられることになりました。
結果は数値としてもあらわれており、女性社員の育休、産休の取得後の職場復帰率は9割を超えるというものになりました。
女性社員が6割を占めるユナイテッドアローズだからこそ発生した問題と言えなくもありませんが、だからこそ新しい経営の方向性やあり方が実現したとも言えます。
女性の出産や育児においてユナイテッドアローズが整えている制度としては、まずは産前産後休暇と育児休暇があります。
これらの休暇の取得率についても高く、また不安な復職後についても風通しの良い環境作りが行われています。
次に育児中についての制度として、お子さんのための看護休暇や短時間勤務制度も整えられており、ライフスタイルに合わせて仕事と家庭を両立できるような体制が取られています。
これは子供が6歳になるまで利用できる制度で、ちょうど手のかかる頃合いに合わせて利用できるようになっています。
ユナイテッドアローズでは出産や育児などの子育て以外にも、介護をする方のための制度についても整えられています。
介護休暇や介護休業、短期時間勤務制度が整備されていて、人生における様々なイベントについても柔軟に対応できるようになっています。
ここまで福利厚生のバックアップがあるとなると、やはり正社員としての魅力も増すというものですね。
ユナイテッドアローズでは束矢大學を運営しており、全従業員を対象に販売スキルを向上させるための研修を受けることも可能になっています。
新入社員研修についてもここで行われることになるほか、購買心理研修やクレーム研修やショップメイク研修なども受講が可能となっています。
研修内容のカリキュラムについては年々充実してきており、今後も販売業務に必要となるスキルが講じられていくことになるでしょう。
販売のスペシャリストを表彰するための束矢グランプリも1年に1度開催されており、日頃の成果をアピールするチャンスも豊富にあります。
こちらは厳密に言えば福利厚生に含まれないかもしれませんが、働く意思や意欲をかきたてる良い制度ですのであえて紹介させていただきました。
ファッションに興味がある方はぜひ一度ユナイテッドアローズに目を向けてみてはいかがでしょうか。
企業情報
社名 | 株式会社ユナイテッドアローズ |
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URL | https://www.united-arrows.co.jp/recruit/systems/index.html |
所在地 | 東京都渋谷区神宮前2-31-12 |
電話番号 | 03-5785-6325 |
設立 | 1989年10月2日 |
資本金 | 30億300万円 |
従業員数 | 3,521名 (2015年3月31日現在) |
事業内容 | 紳士服・婦人服および雑貨等の企画・仕入および販売 |
関連会社 | 株式会社フィーゴ [FIGO CO., LTD.]
(株式会社ユナイテッドアローズ100%子会社) 株式会社コーエン [COEN CO., LTD.] (株式会社ユナイテッドアローズ100%子会社) 台湾聯合艾諾股份有限公司 [UNITED ARROWS TAIWAN LTD.] (株式会社ユナイテッドアローズ100%子会社) |